
観たのはディズニー/ピクサーの3Dデジタルアニメ『カールじいさんの空飛ぶ家(英題:UP)』、せっかくだからと3D版の方をセレクト。吹替え版だったのか少し残念なところだったけどね…
主人公のカールは一つの家で最愛の妻エリーと出会い、その家で二人一緒に様々な経験と夢を過ごしていく。そして年月は流れ、エリーが天国へ旅立ってしまう。
一人家に残されたカールは78歳の頑固じいさんになり、この年齢ではエリーと一緒に夢見ていた「いつか世界中を旅する」ことも叶えられないと思っていたが、ある事件が起きてカールはこの家から離れることになった。妻との思い出の家から離れるくらいなら…と、カールは一大決心をする。
…という内容で、物語の序盤はカールじいさんの回想、中盤以降からカールじいさんの冒険物語となっていきます。

特に2人が出会ってからの流れは無声映画風で一気に展開していくのですが、、その場面がどれも素晴らしいんですよ。この回想シーンだけでも一つの映画作品になると思うというか、私はこの作品の中では冒頭の回想シーンが一番印象に残りましたし、「静」の回想シーンがあるからこそ中盤からの「動」の展開に躍動感を覚えるんでしょうね。
この演出は前作『WALL・E』と共通していますね。そういえば、『WALL・E』も前半のシーンの方が好きだったもんなぁ。

あと、3D映像で観ると色鮮やかな無数の風船が飛び立つシーンが圧巻。この映像だけでもワクワクしちゃいます。
ヒョンなことから謎の少年と一緒に空飛ぶ家で冒険に行くことになったカールじいさん、アニメとはいえ前半とはガラリと雰囲気が変わって強引な展開のような気がしますが(笑)、愉快なキャラクターが次々と登場してくるのはきび団子無しの『桃太郎』のような感じで可笑しかったです。

ディズニー/ピクサーのアニメの中で初めて人間が主人公になった作品でしたが、カールが苦虫を潰したようなイカツイ頑固じいさんだからこそ、あの冒頭の回想シーンの素晴らしさが際立ち、ちょっとした感情の変化にジーンときたり、クスッと笑ってしまったり出来たんじゃないかと思います。この作品を鑑賞した後は、カールの四角い顎ですら可愛らしく見えてしまいますよ(笑)
風船で家が飛ぶか?なんてツッコミは無用!とにかく一緒にUP♪→★★★★

←この画像は映画のシーンではなく、東京ディズニーランドの某所に設置されている『カールじいさんの空飛ぶ家』のモニュメントです。
このモニュメントを撮影した時は映画を観る前だったから(映画公開前だったし)、「何でこんな所にモニュメントを置いているの?」とフィギアがこんな風に飾られていた意味が解りませんでしたが、映画を観た後に改めて見ると、作品の世界観が上手く表現されているんだな~と感じました。

生命を創る雲さんとそれを運ぶコウノトリさんのお話で、まるで御伽噺のようなやり取りなんですけど、短い時間で笑わせ…そして妙にジーンとさせられちゃうんですよね~。本編に負けず劣らず、こちらも心温まる可愛らしい作品でした♪
もう最近は涙腺がめっきり弱くなっているので、本編を観る前からこの作品で少しウルウルしちゃっていましたよ。
話は変わりますが…
3D作品ということで、本作の前に同じ3D作品『アバター』の3D映像が流れまして、3Dを際立たせる躍動感あふれるシーンだっただけに少し目が酔いそうになりました(笑)。だから「『カールじいさん~』も目が酔うのかな~?」と観る前に少し不安になったんですが、本作ではそんな感覚は無くて良かった。まぁ、それだけ『カールじいさん~』は3Dでも2Dでも大差がないのかもしれない。
私は『アバター』を字幕の3D映像では絶対に観ません!←宣伝逆効果(笑)
