ミーハーで蛇足な日記帳もどき。ALFEEを中心に音楽ネタが多いですが 、基本的に何でもアリで節操ありません。
舞台『VENUS IN FUR』鑑賞 
2013/06/13 Thu 23:23
 台風3号(既に熱帯低気圧になっていますが)の影響か漸くウチの方は梅雨らしい雨続きの天候ですが、まぁ涼しいのなんの。久しぶりに長袖シャツに薄手の長袖のカーディガンを羽織って出掛けました。それでいて近畿や北陸では35℃超えの猛暑日だっていうんですから、狭い日本なのに地域別の温度差には驚かされます。一体、今年の真夏はどうなっちゃうんだろうな…。

 さて、またもや久しぶりのblog更新(笑)
 まだ先月の話題を書ききっていないのに(ALFEEのNHK2daysの事とか書きたいのにっ!)、既に6月も半ばに差し掛かろうとしている現実…!

 とりあえず今日は先日観て来た舞台『VENUS IN FUR』の感想をば。
舞台『VENUS IN FUR』 先週の8日からBunkamuraシアターコクーンで上演されている稲垣吾郎&中越典子の二人芝居『VENUS IN FUR(ヴィーナス・イン・ファー)』。

 劇作家で脚本家でもあるトーマス(稲垣吾郎)は次回作『毛皮を着たヴィーナス』のヒロイン役の"ヴァンダ"のオーディションを開催したが、やって来る女優は作品のイメージとは程遠いイマドキの女ばかりで収穫ゼロ。「もう最悪だよ」とフィアンセに電話で愚痴る有り様だったが、そこへ30分以上も遅刻してやって来た女優…奇しくもヒロインと同じ名を持つヴァンダ(中越典子)。雨にずぶ濡れの恰好でやって来た彼女は見た目こそは良いが、粗暴でトーマスの話に耳を貸さず自己主張ばかりしてくるイマドキの女。当然、既に終わったオーデションであり明らかにヒロイン役には程遠い彼女のことなんて全く相手にしないトーマスだったが、執拗なまでに「オーデションを受けさせて!」と食い下がる彼女に根負けした形となり、早く厄介払いをしたくて作品の読み合わせを2人でやることになったが…。
 読み合わせを始めた途端『毛皮を着たヴィーナス』のヴァンダに成り切った彼女は恐ろしいまでに官能的で、正にトーマスの求めていた"ヴァンダ"そのもの。次第にトーマスは読み合わせを進めて行くうちにヴァンダを見事に演じ切る謎めいた彼女の魅力に翻弄されていくのだった。

 …という話で、読み合わせとはいえ半分は劇中劇というコンセプトで展開していく2人芝居。不意に2人が素に戻ったり、突如として『毛皮を着たヴィーナス』上の役柄になりきったりと忙しなく物語が進行していくので、その展開を追っていくのも大変だし、何より2人芝居ならではの台詞の応酬も凄まじく、一言たりとも聞き逃すものか、一目たりとも見逃すものかと集中して観ていなければ置いて行かれてしまう舞台です。
 ハッキリ言って観終わった後に「…難しかった」と口にしてしまう類なんですが、かと言って詰まらなかったという訳でもない不思議な内容。判り易いオチが付かない分「この終わり方をどう捉えるかはアナタ次第」という感じですから、鑑賞後は人によってまったく違う感想が出るでしょうね。そこがこの舞台の醍醐味だと思いますが。

 吾郎ちゃんはBunkamuraでの公演は不条理劇『ヴァージニアウルフなんて怖くない?』以来ですが、あの作品に匹敵するほどの難解さかもしれません。しかも劇中で扱われる作品『毛皮のヴィーナス』が強い女性に束縛され甚振られることで本当の自分を解放出来る男と全てを得ている男を屈服させることに悦楽を覚える女性との愛憎劇でもあるので、必然的に官能的な台詞のやり取りが展開していきクライマックスが近付くにつれ大胆になっていく演者の言動に観客が息を呑むのも『ヴァージニア~』に似ているかな。まぁ、エロさからいえば圧倒的に今回の方が凄いですけど(笑)

 何より中越さん演じるヒロインの恰好が冒頭から凄いですから。女性が見てもドキドキしちゃう感じなのに、作品上のヴェンダに成り切ると更に官能的な雰囲気を醸し出す。吾郎ちゃん演じるトーマスも、最初こそは嫌々彼女に付き合っている感じだったのに、どんどん役柄上のヴェンダに魅了されて言動に大胆さが増していき、内に秘めていた本性が曝け出されていくところは妙に艶めかしい。

 この作品は官能的な女性に翻弄されていく男の話なんですけど、本当に吾郎ちゃんがその役に嵌り役でして(笑)、ドSぶりを発揮する女性に操られ己のドMの精神と向き合い狂っていく様の違和感の無さは凄いです。
 役柄上、中越さん演じるヴェンダの方が奔放なキャラで物語を動かしていくような存在だから、どちらかと言うと彼女の方が見せ場があるというか吾郎ちゃんの方が受け身的なポジションなんですが、終盤で意外な展開が待ち受けているので、この際立った2人の関係性が実に面白いんですよね~。お二人とも、当て書きしたんじゃないかってくらいハマッていらっしゃいました。

 男女の二人芝居でドS女とドM男の話だからドロドロの恋愛模様が描かれていくのかと思いきや、実は男と女の精神vs精神の壮絶なバトルなんだと観終わった後に感じました。決して恋愛物語では無いと思いますよ。巧妙で狡猾な駆け引きがあるでもなく、相対する性と性のぶつかり合いとでも言いますか、本来なら自分自身すら気付いていなかった本性を互いに支配されることで爆発させる凄まじい人間劇なんじゃないかと。

 鑑賞後、どちらの役柄の気持ちを理解できるかで自分の中のS度やM度をも知ることが出来るような気がします。因みに、この舞台のプログラムに「アナタはのSかMか?」と診断できるページがありまして私は「Sタイプ」でした(笑)。「ドS」ではなくて残念だったわ。←
 プログラムといえば、この中の吾郎ちゃんの写真がどれも最高!「ちょっと痩せ過ぎ?」と思うような写りをしているのもあるんですけど、とにかく作品の世界観に合わせた官能的な表情や狙ったアングルが多くて、吾郎ファンなら買わないとマジで後悔しますよっ!

 今回は都合上、1回しかこの作品を観劇出来ないのですが、本来ならば二度、三度観て本当の面白さが解る作品なんだと思います。個人的にこの手の作品は一度鑑賞して、全ての内容(結末も含む)を把握してから再度観ると冒頭からのシーンや、トーマスがフィアンセ相手に話す電話の内容とかも違った捉え方が出来て楽しめるんじゃないかな…と。

 ああ、時間とお金があればもう一度観たい…!!


web拍手

テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

2013/06/03 Mon 20:58
 早いもので6月に入りましたよ。
 梅雨入り宣言も出ましたが雨は降らず…。日中と夜の気温差があるし空気が乾燥している時もあるし、一番体調管理に気を付けないといけない気候が不安定な時期かもしれませんね。何気に食中毒の多い時期でもあるから、中りやすい私は人一倍気を付けねば…!通院沙汰になるくらいに中った時は大抵6月ですから。←威張れない

 先週…あ、先々週になるのかな?青山劇場までブロードウェイ・ミュージカル『スウィーニー・トッド~フリート街の悪魔の理髪師~FINAL』を観に行って来ました。市村正親さんと大竹しのぶさんの共演で今回が3度目の再演にしてファイナルなのです。お二人とも嵌り役だっただけに残念だな。

 そうそう、先日の『ロックばん』を聞いて知りましたが、高見沢さんもこのミュージカルを観劇されていたんですね!武田真治さん繋がりだったそうですけど(武田さんの演じるキャラがこれまた美味しい役柄なんだよなぁ!)、高見沢さんの口からこの舞台名と市村さんの名前が出て「えっ!!」と思わずラジオを聞きながら声を上げてしまいましたよ。舞台役者さん達の歌唱力に圧倒された上に、舞台そのものも楽しまれたようで何よりですわっ♪

スウィーニー・トッドFINAL舞台は19世紀のロンドン。
 無実の罪で投獄された男は脱獄しスウィーニー・トッド(市村正親)と名前を変え15年ぶりにロンドンに戻って来たが、彼の存在を覚えていたパイ屋のラヴェット夫人(大竹しのぶ)から自分を陥れたタービン判事(安崎求)によって妻は自殺に追い込まれ、娘のジョアンナ(高畑充希)は養女として育てられていると教えられて愕然。しかし、大切な"友"であるカミソリをラヴェット夫人が保管していたことでトッドは再びパイ屋の2階で理髪店を開き、ここに判事を誘い込んで復讐することを誓うのだった。

 という復讐に燃える男と、そんな男に尽くす女の愛憎劇を時に美しく、時に怪しく、そして時に悲しく描いていくミュージカルです。(ここまで2011年のblogの転載)

 3度目の再演&ファイナル公演ということもあって市村さん演じるトッドは鬼気迫るものがありましたね。特に序盤の愛しい妻の末路をラヴェット夫人に聞かされた時の発狂ぶりや、判事への復讐の機会を逃してしまった時の憤慨する場面などは圧巻。それだけに衝撃的な結末の憐れさ救いの無さが重く圧し掛かる。
 ただ、復讐に鬼と化したトッドを取り巻く環境は息も詰まるような緊張感だけではなく、物語の中でも狂言師的なポジションにある武田さん演じる純粋な少年のドバイアスの存在がコミカルな空気を生み、連発されるブラックジョークも嫌悪感を覚えるどころか楽しんでしまうんですよね。そういう意味では、観客もトッドと同じくどんどん病んでいく舞台かも(笑)

 この公演は過去の2回の上演も全て観劇していますけど、過去の演出に比べて今回は観客を音で驚かせる演出が目立っていた気がします。あと復讐の先の救いの無さを強調するような演出で、トッドの辿った無情な人生に唖然とさせられるエンディングでしたね。

 でも狭く深い地下室に閉じ込められたような重苦しさも本編まで。カーテンコールでは演じたキャラの雰囲気を纏いながらもコミカルさを全面に出してくる市村さんと大竹さんのやり取りが面白くも微笑ましくて、本編では弾けられない分弾けている感のある市村さんの動作に衝撃を受けた心は随分と和まされましたわ(笑)

 2007年の初演、2011年の再演、そして今回の再々公演…と着実に完成度を高めてきているミュージカルなだけに、これでファイナルというのは本当に惜しい気がします。市村さん主演といえば、『ラ・カージュ・オブ・フォール』も「市村ザザはこれでファイナル!」と惜しまれながらも再演の声が高まってファイナル返上で再演された例がありますから、この『スウィーニー・トッド』だってどうなるか判らないよね…?


web拍手

テーマ:ミュージカル - ジャンル:学問・文化・芸術


copyright © 続・蛇足帳~blogばん~ all rights reserved.


template by http://flaw.blog80.fc2.com
Powered by FC2ブログ